社医以外で加入希望者の健康診断をする医者が嘱託医である。
嘱託医が診査で異常を見落として契約が成立した場合、結局は会社の責任として保険金は支払われる。
嘱託医のミスで会社が保険金支払いの損害を被ったとして、会社が損害賠償請求の訴訟を起こして勝訴した事例もあったのでびっくりである。

嘱託医は儲かるか?
基本的にすべて他薦で自薦はダメ。社医が説明と面接に行って嘱託医をお願いするのだが、面倒な割には診査料は高くない。ある営業所長はずいぶん高く説明していたらしく、私が診査料を説明すると安いので話と違うと少々ご立腹。委嘱は流れたが、営業所長は社医が怒らせたため流れと本社に文句を言って私を悪者に仕立て上げていたのにはびっくり。
繁盛している医院は嘱託医を辞退するクリニックもあるが、繁盛していないところは保険診査ばかりになるところも。

甘い先生を嗅ぎつける、外務員の「野生の勘」
嘱託医の中には、ろくに尿検査をしなかったり血圧を測らなかったりする手抜き(外務員にとってはとても都合がいい)をする先生もいることがある。測っても、かなり低めに書く先生もいる。
嘘を書く代わりに、中身の悪い報状を出さないでおいてくれる先生もいる。
外務員は甘いという評判の先生の所へ群がる。
会社では、先生ごとに異常を書いた割合が何パーセントとか、特別条件がついた割合などもすべてチェックしている。
かなり甘い先生は要注意嘱託医としてマークされているが、なぜ甘くなるのか?それには理由がある

嘱託医訪問はお土産配達
丸の内生命では、社医に楽をさせないようにするため嘱託医訪問に対してノルマができた。保険診査は何社もやっている医師が多いので、自社では嘱託医訪問を基本的にしない会社もあるのに、「保険診査の重要性などを説いてこい」と本社は言う。
しかし、釈迦に説法のような失礼なことを言って怒らせたらバカを見るのは社医自身なので、結局はお土産渡しておしまいと帰ってくるだけとなったりする。
経費節減で、数百円のお土産はケチくさい。少しは予算つけてほしい。

嘱託医からの苦情
営業職員が診査の日付を前の日に変えてくれと言ってきたり、自分で報状を本社に持っていくと言って中身を見て捨ててしまう者がいたり、診査結果によっては文句を付ける人が来て困ったりするという。

嘱託医のランク
嘱託医にもランクがあり、ランクが高くなると社医がするような高額契約の診査とか健康状態の怪しい人の診査もできるようになる。
診査料は少し上がるのだが、面倒くさくて割の合わない受診者が増えるので辞退する先生もいる。